WordPressサイトのカスタム分類(タクソノミー)導入シーンの例
たとえば、不動産サイトであれば、「物件タイプ(マンション・一戸建て・土地)」と「エリア(大阪市北区・中央区など)」という二軸で検索されることが多いでしょう。こうした二軸分類を実現するために、カスタム投稿「物件情報」に対して「物件タイプ」「エリア」といった独自のカスタム分類を設けることで、柔軟なフィルター検索や関連リンクの生成が可能になります。
他にも、製造業のサイトで「製品カテゴリー(部品・装置・システム)」に加えて、「用途別(食品加工・医療・自動車)」など複数の分類が必要な場合や、観光業のブログで「季節」「エリア」「ジャンル(食・宿泊・体験)」のように多角的な分類を導入したい場合など、業種ごとに応用可能な場面は非常に多いのが実際です。
カスタム分類を導入すると、その分類ごとの一覧ページ(アーカイブページ)も自動的に生成されます。例えば「物件タイプ」分類の「マンション」というタームがあれば、その一覧ページに該当する記事群が自動で表示されます。このような分類単位でのアーカイブページは、検索エンジンに対しても非常に明快な構造として伝わりやすく、内部リンクの最適化にもつながります。特に、カテゴリでは表現しにくい「縦横の切り口」や「複数の絞り込み軸」を導入したいときに、カスタム分類がSEO強化に効果を発揮します。
ただし、アーカイブページのテンプレート設計や、タームに対するmeta情報の設定(titleやdescriptionなど)を適切に行わないと、自動生成されたページが空洞化してしまい、SEO的には逆効果となる恐れもあります。導入する際には、分類ページ自体に独自の見出しや説明文を与えるなど、コンテンツとして成立させる工夫が必要です。
カスタム分類の登録と表示には開発知識が必要
カスタム分類の実装は、WordPress管理画面の標準機能だけでは完結しません。register_taxonomy() 関数によるコードベースの登録、もしくは「Custom Post Type UI」「Pods」などのプラグインを使ってGUIで追加するのが一般的です。
また、フロントエンド側での表示にもテンプレート調整が必要となるため、テーマのカスタマイズや関数ファイルの編集に慣れている開発者との連携が不可欠となります。分類の構造設計やアーカイブテンプレートの作成、URL構造の最適化、パンくずリストや関連リンク表示など、細部まで踏み込むことで初めて、分類の真価が発揮されます。
情報設計としてのカスタム分類の価値
WordPressのカスタム分類は、単なる「管理上の便利さ」を超えて、ユーザー視点の情報構造を構築するための設計思想とも言えます。ユーザーが求める切り口で情報にアクセスできるようにし、同時に検索エンジンにも整理された構造を提供するという、両者の最適化を担うのがタクソノミーの役割なのです。
サイトの成長に伴ってコンテンツ量が増加する中、単一のカテゴリ分類では限界を感じる場面は必ず訪れます。そのとき、初期段階からカスタム分類を視野に入れておくことで、長期的に拡張性のある情報設計が可能になります。
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